兜町大学教授の教え 無料メルマガ No.284 (2026年3月15日)


「中東ショック PART1」



[1] 市況展望に絡めて (執筆日時:3月15日 25時)

 前回配信したこの無料メルマガでは、タイトル
を「当面は横ばい相場を想定」としまして、
文字通り、当面は横ばい相場を想定していました。
 しかしながら、2月末に「中東ショック」が
勃発したため、「横ばい相場」ではなくなりました。
 今回は、この「中東ショック」について深掘り
することで、市況展望といたします。


(0) 「中東ショック」が勃発した理由
  〜知られざる不都合な真実〜

 今回、2月26日に「中東ショック」が勃発した
「知られざる不都合な真実の理由」は、
「エプスタイン文書をケムに巻くため」であると
考えています。
 イランの核保有については、もう何年も前から
問題視されていますし、中東は常に一触即発の
戦時態勢にあります。
 なのに、「なぜ、今?」と考えれば答えは明白
です。
 一説には、「エプスタイン文書」にトランプ
大統領とイスラエルのモサド(イスラエルの首相
直属の対外諜報・特殊工作機関)が関係している
ということが言われています。
 そのことの真偽は絶対に特定できないでしょう。
世界一のタブーだからです。
 しかしながら、「エプスタイン文書問題」には
多くのセレブが関係していて、クリントン MOTO
大統領の写真などもすっぱ抜かれています。
 ですから、「エプスタイン文書」にトランプ
大統領とモサドが関係していなかったとしましても、
アメリカもイスラエルも、「エプスタイン文書問題」
をケムに巻きたいということは間違いないでしょう。

 そして、もしこの仮説が的を射るものだと
すれば、現在進行中の中東情勢の不安定化は、

1.比較的短期間で終結する (約30%)
2.中東戦争自体はズルズルと続くが、株式
 市場で材料視されなくなる (約70%)
3. 深刻化して世界大戦になってしまう (0.1%未満)

のいずれかであろうと考えられます。
 それぞれについて、もう少し詳しく書きます。


(1) 比較的短期間で終結する

 開戦の直接的な動機が「エプスタイン文書
をケムに巻くため」であるとすれば、トランプ
大統領は、あまり長期化は望んでいないはず
です。
 戦争の長期化は、軍需産業にとっては万々歳
ですが、国民からの人気はガタ落ちになるので、
中間選挙を控えたトランプ大統領は、「戦争は
起こすが、早めに終結させたい。」と考えて
いるはずです。
 そうすることで、(まさに「マッチポンプ」
なのですが、)中間選挙の前の時点では、
「戦争を終結させた大統領」
として人気取りを図れるのです。
(「戦争を始めた大統領」のくせに!!)

 一方で、あまり早く戦争を終結させてしまうと、
民衆が「エプスタイン文書」を思い出してしまう
ので、それも都合が悪い。
 そこで、日本風に言えば、「人の噂も75日」
なので、戦争勃発から「75日」後をメドに
終結させようとしているのではないのか!?、と
かんぐりたくなります。
「戦争勃発から75日後」とは、概ね5月の
中旬です。
 5月の中旬といえば、本決算が出尽くした
タイミングですので、その少し前には、企業
の決算に目が向いているはずです。

 しかも、石油の供給が途絶えることは、
原油価格を押し上げますので、短期的には
産油国にとってはメリットですが、価格は
上がっても売るための供給ができないの
ですから、中長期的には誰のメリットにも
なりません。
 戦争が長期化することは、軍需産業だけは
喜ぶでしょうが、それ以外の世界中の誰も
喜ばないので、この戦争が世界経済に影響を
及ぼすかたちで長期化するのは、あまり
現実的ではありません。
 石油の供給が絡んでいるので、小麦の供給
くらいしか絡まないウクライナ戦争とは、
利権のケタが違います。

 さらには、トランプ大統領は「11月には
中間選挙がある」という、お尻に火が
点いた状態ですから、戦況がどんどん悪化
するのは、決して望んでいないはずです。

 ですから、早ければ、3月中には何らか
の決着をみるか、次の(2)に述べるような
「株式市場で材料視されなくなる」状態に
なるのではないかと考えています。

 コロナの時もそうでしたが、コロナ
そのものは、いつまでもグズグズと問題視
され続けても、日経平均株価はいつまでも
コロナを材料視せずに、現実の経済を反映
して動いていきました。

 なお、かのコロナ禍の時でさえ、

2月25日−−日経平均株価が下落を開始(22,950円)
3月11日−−WHOがパンデミック発言(19,416円)
3月25日−−パンデミック発言前に戻る(19,546円)
6月8日−−コロナによる急落前に戻る(23,176円)

ということで、下落開始から、急性期を
過ぎるまでにかかった期間は「1ヶ月」
でしたし、全体でも「3ヶ月半」でした。
(植田ショックやトランプ関税ショックは
それよりも短いです。)

 いつ終結するのかについては、次号で
データを用いて再論する予定です。


(2) 中東戦争自体はズルズルと続くが、
 株式市場で材料視されなくなる

 ウクライナ戦争が、まさにこのパターン
です。
 ロシアによるウクライナへの本格的な
軍事侵攻は2022年の2月24日に始まりました。
 この侵攻の当初は、「短期決戦である」と
いう見方が支配的だったため、日経平均株価
は、侵攻の日を底にして、翌日からはむしろ
リバウンドしました。
 そして、長期化するとみるや、再度下落
しました。

 一方、ウクライナ侵攻の当時は、日経平均
株価の水準が、侵攻の前から、すでにだいぶ
低かったので、当時の下落率は具体的には
あまり参考になりません。

 ただ、ウクライナ侵攻そのものが市場で
ネガティブなインパクトを与えたのは、
2022年の3月23日まででした。3月23日
には、ウクライナ侵攻前の高値に戻って
いるのです。
 なお、この時は、底値が付いたのが
3月11日でしたので、底値から12日で
元の水準に戻っています。
 そしてその後は、ウクライナ侵攻前の
ボックス圏に回帰しています。
 ただし、侵攻開始から半年後の同年8月
までは高値は限定的でした。

 すなわち、4年経っても終わらない戦争
でも、市場がそれを嫌気するのは1ヶ月
だけっだったのです。

 このパターンをあてはめるならば、
現在の中東ショックによって下落した株価
は、3月26日には下落前の水準に戻っている、
ということになります。底値が付いたのが
3月9日だったので、「17日後」には下落前
の水準である「57,000円台」に戻るという
ことになります。

 「3月26日」といえば、配当の権利付き
最終売買日が3月27日っですから、この頃に
株価が高くなる経済合理性はあります。

 ただしその前に、3月9日に付いた安値
である「51,407円」の二番底を試しにいく
展開になる可能性はありますが。

 そして、これは「現在の中東情勢が、
より深刻化して、世界大戦になることは
ない」という前提に立っています。
 トランプ大統領も意図していない方向
(それは全人類が望んでいない方向)に
万一の万一、進んでしまったら、下落は
もっと大幅で、もっと長期的になって
しまうと考えられます。

 今回の配信はここまでとしまして、
この続きは、16日以降に何通かに分けて
配信いたします。


<今回は以上です。>



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