兜町大学教授の教え 無料メルマガ No.248 (2023年7月13日)


「当面はボックス圏での株価推移」


 今月は14日から17日まで出かけますので、
13日の深夜に配信いたします。

 いつものように、市況を展望しますが、
その前に「早稲田大学での勉強会」について
告知をさせて下さい。


[0] 「早稲田大学での勉強会」の告知です

 9月9日(土)に、早稲田大学の高田馬場
キャンパスの「早稲田大学エクステンション
センター」において、2コマ(休憩25分を
挟んで3時間)の勉強会に登壇します。
 開始時刻は13時10分からで、終了予定
時刻は16時35分です。

 内容の詳細とお申し込みは、コチラ↓をご覧下さい。
https://www.wuext.waseda.jp/course/detail/60228/

 参加費は「ビジター価格が6,831円」で、
「会員価格が5,940円」です。2コマ
(休憩25分を挟んで3時間)の受講料と
しましては、かなりお手頃な価格です。
 早稲田大学という教育機関だからこそ
実現できる良心的な価格だと思います。

 内容は、

1.9月9日(土)における市況展望
2.60歳までに「お金の自由」を
  手に入れるための考え方について
3.安定高配当企業への投資の手法を
  基礎から具体的に学ぶ
4.時間があれば、質疑応答

といったものを予定しています。
 極めて勝率が高いProf.サカキ式投資法を
基礎から修得していただく好機をお見逃しなく!

 皆様のお申し込みをお待ちしております!


<入会金の割引について>

 今回の主催者様である「早稲田大学
エクステンションセンター」様におかれ
ましては、「オープンカレッジ会員」の
入会登録を行っています。
 入会金は4年度間有効で、入会登録を
されますと、私の講座を含む各種の講座
を「会員料金」で受講していただけます。
 また、学期ごとに「講座紹介のご案内」
が届くほか、早稲田大学中央図書館の利用
(図書閲覧可)など、さまざまな特典が
あるようです。
 詳しくは、「早稲田大学エクステンション
センター」様に直接お問い合わせ下さい。

 私からの紹介で「オープンカレッジ会員」
に新規入会をされる方は、入会金割引の対象
(正規料金8,000円のところを6,000円)に
なるそうです。
 入会をお申し込みの際に「教員紹介」と
お伝えいただければよいそうです。


<講演会の予告です。>

 また、9月30日(土)には、
「早稲田大学補講」
と題しまして、Prof. SAKAKI塾主宰の
講演会も予定しています。

 9月9日(土)の2コマだけではお話しきれ
なかった話題や、やや応用的な内容、そして、
「株式投資で負けないための秘訣」や「今、
注目の個別銘柄」の検討など、盛りだくさん
の内容を予定しています。

 この講演会についての詳細は、次回のこの
メルマガ(8月15日頃配信予定)にて告知
させていただきます。


[1]  市況展望 (執筆日時:7月13日 25時)

 以下の(1)と(2)の文章は7月12日の25時
に書いたものです。(3)以降は、7月13日の
25時に書き足したものです。

(1) 過去1ヵ月間の日経平均株価の推移

 まず、6月15日以降の1ヵ月間の日経平均
株価の推移を辿ってみましょう。

 1ヵ月前の私の予想に反して、6月15日に
岸田総理が衆議院解散を見送りました。それ
によって、日経平均株価の上昇が止まりました。
 メインのシナリオである「岸田総理が衆議院
を解散する」という予想はハズレましたが、
「もし衆議院解散がない場合には、調整局面
入りするであろう」という予想の方は当たって
います。

 6月19日に「33,772円」の高値を付けてから
27日に「32,306円」まで下がって、そこから
反騰して、7月3日に「33,762円」を付けて
からは、ほぼ一辺倒に下がって、12日に
「31,791円」の安値を付けました。6月19日
の高値(33,772円)からは、およそ2,000円、
率にして「5.9%」の下落です。
 7月3日の「33,762円」が「二番天井」に
なっていますので、これを上に抜けるには、
かなりのエネルギーがいる、といった状況に
なっています。

 7月1日に配信した有料メルマガ「フーミー」
において、

「目先のところでは、7月29日の日銀政策決定
会合まで、または、お盆の前後までは、踊り場
的な調整局面が示現するのではないかと考えて
います。」

と述べました。そのような状況が具現化している
といったところです。

 下落率は、まだ「5.9%」ですので、調整
局面としては、小幅な下落率に留まっています。
 それでも、今年に入ってからの下落率としては
2番目に大きなものです。3月9日〜同月16日
にかけてシリコンバレー・ショックが発生した
時の下落率が「7.3%」でしたので、それに次ぐ
規模の下落率になっています。


(2) 足下で、円高が進んでいます

 ただ、「騰勢局面」というのは、通常は
「10%〜12%」くらいの下落を伴うことが
多いので、「5.9%」や「7.3%」というのは、
かなり小さな下落率です。
 ですから、今後、「10%前後」の下落が
起こることも想定しておく必要はあります。
 インフレ圧力が継続すれば、もうあまり
下がらないということも考えられますが、
「10%前後の下落」ということを想定しますと、
「30,500円前後」までの下落は想定しておく
必要があるというわけです。

 今月に入ってからは、ドル円相場が円高
に振れていますが、これは日米の金利差の
縮小傾向を考慮すれば、事前に想定できた
ことです。
 衆議院解散が見送られ、上昇の勢いが
止まったところに、この円高によって、
日経平均株価が高値を追うムードに水を
さされました。

 日本時間で12日の深夜に、アメリカの
「CPI」(消費者物価指数)が発表になり、
アメリカにおいてはインフレ圧力の鈍化が
鮮明になったため、金利先高感が後退して、
株高基調になっています。
 それを受けて、シカゴ市場の日経平均先物
の値も、前日比で270円ほど上昇しています。
(12日の25時の時点。)
 ですから、13日の日経平均株価は高くなる
ことが予想されます。

 今月27日〜28日に開催される日銀政策決定
会合が注目されます。それを通過するまでは、
日経平均株価は上値の重たい展開になると
予想されます。
 日本の金融政策が引き締め方向に動く場合
には、少なくとも一時的には株価に下押しの
圧力がかかるからです。

 このようなことから、当面は円高傾向が続き、
日経平均株価は踊り場を形成することになる
でしょう。
 また、円高の進行によって、日本国内における
インフレ懸念が収まるとすれば、日経平均株価
の上昇圧力も弱まることになりますので、
新高値を付けるのは難しい、といった気運になり
つつあります。

 日銀の今後の行動に関して私の予想では、
日銀はYCC(イールド・カーブ・コントロール)
の上限を「0.75%」へ引き上げることになる
とみています。
 ただし、金融緩和政策自体は継続され、YCCの
上限引き上げで、お茶を濁すかんじになるので
あろうと予想しています。
 政府債務の金額が膨大すぎますので、金融
緩和政策をやめることは、政府の財政破綻を
意味します。ですから、日銀は金融緩和政策を
やめることはできないでしょう。

 そうであれば、日経平均株価への下押し圧力
は限定的なものになるでしょうから、上述の
「10%前後」の下落を見込んでおけばよさそう
です。
(もちろん、想定外の事態になった場合には、
「10%前後」の下落では収まらないことも
あり得ますが。)

 以上を総合しますと、当面は調整色が続く
中で、下は「30,500円」、上は「33,700円」
のボックス圏で推移しそうです。


[2] 7月13日における追記

(1) 7月13日の東京市場
 13日の東京市場は、昨夜のシカゴ市場の
日経平均先物の値よりは低いところから
始まりました。前場には前日比と変わらず
の水準まで下がりましたが、そこから大きく
上昇し、前日比で475円高い「32,419円」で
引けました。

 13日の25時の時点におけるシカゴ市場の
日経平均先物の値は「32,715円」なので、
このままで行けば、14日も日経平均株価は
高くなることが予想されます。
 日経平均株価は、7月3日から12日まで
の短期間に2,000円近く下落しましたので、
その反動が生じています。
 NYダウも三角保ち合いの上端に来て
いますので、これが上に放れれば、日経
平均株価も高値圏に突っ込む可能性も
ありますが、それを見極めるには、少なく
ともあと2〜3日は日柄整理を要します。


(2) 各種の指標

 7月13日の終値における各種の指標
を見ておきましょう。

日経平均株価の終値−− 32,419円
日経平均のEPSの値−−   2,177円
日経平均のPERの値−−   14.89倍
日経平均のBPSの値−−  24,194円
日経平均のPBRの値−−    1.34倍
週足のRSIの値−−−−    73.38↓
週足のストキャの値−−   54.62↓
日足のRSIの値−−−−    36.62↑
日足のストキャの値−−   25.85↑

 これらの指標のうちの主なものに
ついて、簡潔に吟味していきます。


[3] PERの値について

 PERの値が「15.0倍」を割りました。
 昨今のPERの値は「15.0倍」を超えて
いたので、6月12日以来、1ヵ月ぶり
の低い水準です。
 そのため、現在、リバウンドが
起こっていますが、PERの値というのは
「14.0倍」までは正常な安値圏です
ので、

 2,177円 × 14.0 = 30,478円

というわけで、やはり「30,500円前後」
までの下落は見込んでおく必要は
あります。


[4] その他の指標について

(1) オシレータ系の2つの指標

 RSIとストキャスティクスの値は、
「日足は低く、週足はまだ高くて、
下落傾向にある」
という状態になっています。
 これはすなわち、

「目先はリバウンド局面に入るが、
週単位で考えると、また下がることが
あり得る」

ということを意味します。



<市況展望は以上です。>


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